2017年6月15日木曜日

「6月のゆりの展示会」を終えて 中村慶吾


 おかげさまで、初「6月のゆりの展示会」を成功させることができました。
こうして毎年多くの方々にご参加いただけるイベントへと成長できましたのは、皆さまの温かいご支援あっての事と心より厚く御礼申し上げます。
 
 昨年6月に第10回ゆりフェスタを終えたときから、私の中で新しい芽が地を割って出てきました。それはとても小さな改革の芽であったと思います。
1990年代以降、次々とこれまでにない新しい百合が発表され、私の祖父母や父の世代にとって、変化はとても心地良い驚きでした。しかしその後、ゆり業界は、私自身を含め、自らの固定観念や既成概念に縛られ、古いものにすがり、品種や商品開発において冬の時代を過ごしていたように思います。
14世紀から16世紀にヨーロッパで文芸と芸術のルネサンスが起こりました。フランス語で再生と復活を意味する言葉です。封建的な圧力から解放され、新しい技法や様式を生み出し、その後の社会の品質向上に寄与しました。
今、私たちはようやく春を迎え、日本の百合の再生を果たす時を迎えている気がしてなりません。何年かたって、百合はずいぶん良くなったねと言われたい。6月のゆりの展示会が、そんな新しい時代の1ページに少しでも貢献できていましたら幸いです。ご来場の皆さまをはじめ、業界の関係者みんなの勇気と誠実さがこれからの日本にどれだけ大切か、そんなことを感じた4日間でありました。

 会社のモットーである「社業は花生産者とともに」を進めてまいります。
国内外百合に関わる皆様の、ご理解とご協力に心より感謝申し上げます。

今後ともよろしくお願い致します!

2017615
株式会社中村農園
中村 慶吾